2021年は新型コロナウイルスの感染増加によりタイ国でもますます経済が不安定な状況になっております。日本と同じように早期退職者の募集や、個人経営のお店などは耐えきれずにお店じまいなど。タイ人も現在は仕事を変える人が多く日本からすればそんなに仕事あるのかと思われます。ここではタイの人が仕事探しの出稼ぎに行く場合どのような行動が必要なのかをお知らせします。非常に昔の日本に似ています。
タイ人もこんな田舎嫌だと思っている
日本の皆さんは観光や仕事でタイに来たことがあると思います。観光で来た人の場合はなかなかタイの本当の姿は見ることは少ないはずです。バンコク中心に観光地を徘徊しても海外観光客向けの場所はそんなに不便なところはないからです。仕事で来た人はそれなりにとんでもない田舎で生活をさせられた人もいるかもしれませんが本当の田舎はそれどころではありません。本当に何もなく、まさに生活の本来の姿や試練を経験することになります。
水がでない、電気がこない、買い物行きたいがあまりにもお店が遠すぎる。食事があまりにも質素で、やっと肉料理かと思えば脂身だらけで吐き気がしてしまう。
若い人に話を聞くと、やはりタイの若者もこんな田舎は嫌なので仕事をきっかけに都会へ行くのだそうです。
タイの田舎で見た光景ですが、本当に何もなく人々は農業で生活をしている人々がほとんど。しかし、現在タイの政府は軍事政権です。過去2014年のチナワット政権では貧困層を救済するための政策がありましたが、今は生活が困難なのです。米の単価が急激に下がりました。これはもともとチナワット政権がタイの米農家を助けるために無理な単価で購入し過剰在庫でした。しかしこれによりたくさんの米農家が生活難になってます。
このため若い年代が都会に出稼ぎに行き、田舎へ仕送りすることが家族の救いになるのです。
ただ基本はタイの人々は明るく陽気な国民です。自分の家が貧しいという人はほとんどいません。むしろ会社を辞めても実家が農家だから仕事しなくても生きていけますというタイ人がほとんどです。しかし現実は余程の田畑面積を所有している大農家でもないと厳しいのです。
タイの田舎の子供たちはどのように暮らしているのでしょうか。
そんなに良い学校の環境とは思えません。日本も同じですが田舎であればあるほど競争社会からはかけ離れてしまいます。のびのびとした環境で育って欲しいというレベルとはかけはなれてます。そんな甘い環境ではないのです。
田舎になればイコール貧しい環境の人々です。弱肉強食の世界です。そんな環境がのびのびと育つ環境でないのはおわかりいただけると思います。
そして働く年代の高校を卒業する頃になるとバンコクへ行くことになります。
タイ人バンコクへ行く
長年暮らした田舎を離れてバンコクへ行きます。
この引っ越しもなかなか大変です。
お金などありませんので、頼りにするのは親戚です。バンコク方面で既に働いている親戚を頼りに深夜バスに乗って向かいます。狭い家の片隅を借りて新しい生活が始まります。その親戚の住まいを拠点に仕事を探すことになります。今の時代はネット世界ではありますが、仮に仕事が決まっても住む場所の近くに助けてくれる親戚がいなければ生活の基礎ができませんので先に住む場所です。アパートを借りるときの保証人に困るようです。
住む場所が決まれば次に職場
仕事探しのベースは工業団地。タイの各拠点には巨大工業団地があります。日本人に有名なものをあげますと
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これらの工業団地にはセンター的な事務所があります。そこには仕事を探しているタイ人が見る掲示板がありそこに従業員募集の広告があります。
タイでもインターネットでの仕事探しは基本ではありますが、怠け者のタイ人です。人材募集が終わっているのに募集が終わったことを更新しないのであてになる記事がないことが多いそうです。このため大手人材募集サイトでないと信用性が低いということです。
これに対して、既にバンコク周辺に住んでいる場合はわざわざこんなことせずに知り合いの紹介で職探しというのも多いスタイルです。働いてる職場を辞めたあとは次週にはすでに新しい職場で働いています。しかも給料アップも大成功という話ばかりです。
タイ人の面接
タイの面接というものはかなり気軽なイベントです。
人によっては現在働いている職場の作業着で面接に来る人もいます。
日本人の面接のような厳しさはなく、まずは現在どのような仕事をしているかを確認されます。常にフレンドリーな感じの話の流れです。ここは日本とかなり異なります。
どんな仕事の経験があるのか、学生時代どのような勉強をしてきたのか。職場の地位があればどれだけの人数の部下をみていたのかなどもあります。
例えば日本では当然のように、何故今の仕事を辞めたいのか確認しますがタイでももちろんあります。しかし大抵は給料面で足りないという話がセオリーです。このお金の話もきっちりしているのがタイの特徴です。なかなか日本人では話あいできない部分ですね。
タイ人また職場を転々とする
仕事が決まれば、そのあとはタイ人はどうなるのでしょうか。
若い世代で重要なのは「仲の良い人ができるかどうか」です。
仕事がいかに楽しくても友人ができなければ辞めるそうです。休憩時間やお昼休みを過ごす時間に一人でいるような場合は自然と辞めてしまうそうです。この友人関係というのは若い世代には非常に重要で、たとえば会社に出勤するのに日本の皆さんは自家用車、バス、電車です。タイも同じですが若い人がいきなり車などもてません。バイクもなかなか買えませんので最初のころは会社の送迎バスに乗るか友人知り合いのバイクに乗せてもらうのです。
このため人によっては日勤、夜勤の交代するときに移動手段が無くなってしまうのでこの人と一緒に時間交代させてくださいという相談もさくさんでてきます。
いかがでしょうか、タイの若い世代は何も無い状態から慎ましく生きて行かないといけないのです。何もないから親戚を頼りに、友人・知人を頼りにそうやってどんどん成長していきます。
こんな慎ましく稼いだお金は一か月約10,000バーツ(日本円で35,000円)
これに残業を目いっぱいしても15,000バーツ(日本円で52,500円)
このわずかな給料から自分の生活費、親への仕送りをしていきます。いつまでも友人にバイクに乗せてもらうわけにもいかないのでバイクを購入する資金をまずは貯めたいところでしょう。
こうやって知り合った人々の中から、恋人になったり結婚したり。子供ができればお互いの両親のどちらかに子供を預けます。そうなればますます仕送りの金額が高くなります。
家も買うようになります、車も買います、子供の仕送り、親への仕送り。。。
まとめ
いかがでしたでしょうか、たくましく生きていくには当然のことなのですが日本の皆さんはどう感じましたか。タイの人々は明るく陽気な国民性ですが実際はこのような大変な思いをして仕事にきています。日本人でタイに仕事に来ている人では彼らの結婚式やお葬式に呼ばれていく人もいるでしょう。そこで彼らの実家を訪れると非常に貧しい家ばかりです。
しかし私たち日本人も過去は同じです。戦後の日本復興は現在の高齢者たちが「貧しくひどい思いをした過去を子供たちにさせたくないという想い」で高度成長をとげてきました。
もしかしたら、このコロナの関係で日本も転職するのは当然生活給料アップのためですとなるかもしれませんね。厳しい生活になればかっこつけてなどやってられません。日本のブラック企業が成り立つのも日本独特の考え方が生んだ産物ともいえるでしょう。
タイの若い世代がますます成長できる環境になりますよう、それではサワディーカポン。
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