タイはここ数年で経済成長をとげています。日系企業をはじめ、多数各国がタイに進出しました。タイ国は実際経済的に豊かになったのでしょうか。人件費推移を確認しつつ、世界格差社会の順位を追います。
タイの一般従業員の人件費推移
近年のタイ一般従業員の人件費推移。2012年を機に一機に人件費は高騰し翌年2013年には地域一律300THBとなった。
2015年の世界格差社会タイは11位
2008年には5名だったタイの大富豪は、2015年には28名になった。一方でタイ人全体の10%(約7百万人)が、まだ貧困層。タイ人の4分の3超の人が土地を全く所有しておらず、タイ全土の土地所有権証明書(チャノート)の61%が、10%の人口の手にある。
一時間働いた報酬の平均は、男性が100バーツなのに対し女性は87バーツ。また、収入の少ない家の子供が大学に入れる機会は、他の人と比べて19倍。
Oxfamの報告書によると、2016年のタイの格差は、ロシア、インドに次ぎ世界3位であった。2015年の世界11位から上昇する結果となった。
2016年の世界格差社会のランキングでタイは3位
格差が世界一とされるロシアは、国内の1%の裕福な人が国全体の74.5%もの富を所有しているとされる。2位のインドは1%の裕福な人が国全体の58.4%の富を所有。
そして今回3位となったタイは、1%の裕福な人が国内の58%もの富を所有しているのである。
2018年にタイは世界一の格差社会
スイスの銀行であるCredit Swissによる各国の収入格差などを調査した結果で、タイはロシアやインドを抜いて世界一の格差社会となった事が、タイ現地メディアのBangkok Postの記事で報じられています。
報道によるとCredit Swissは世界の40か国において、収入格差の大きさなどを調査しており、その2018年度の調査結果が発表されました。
同調査結果によると、2016年度は格差社会の酷さで3位だったタイが、2018年度は上位のロシア、インドを抜いて、世界一の格差社会と評価されました。
調査結果によると2016年度、タイは人口の1%の富裕層(約50万人)が、タイの富の58%を保有していましたが、2018年度は66.9%に達しました。
一方、2016年に格差社会の酷さで一位だったロシアは、2016年は同数値が78%でしたが、2018年度は57.1%に低下しています。
また、2016年に格差社会の酷さで2位だったインドは、2016年は58.4%でしたが、2018年は51.5%で4位に低下しています。
結果、2016年度は格差社会の酷さにおいて3位だったタイが、2018年度ではロシア、インドを追い抜いて1位となりました。
その数値が正しいという前提で、トップ1%の人間を”富裕層”と定義し、その富裕層が国の富をどれだけ占有しているかを計算し、調べた調査結果ですが、結果的にタイの格差の酷さが強調される発表内容となりました。
タイ世界一の格差社会まとめ
タイの人々は富裕層と一般の人々できっちりわかれているそうです。
学校からすでに富裕層と一般はわかれており、意識的にも違う人という接し方。このためか中国のような「のし上がって大物・金持ちになるんだ!」という人はあまりいません。
タイの税金
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お金持ちは次世代もお金持ち、努力は必要ない、そこそこ何とかやっていける。
このような国民性は将来的にも良くないので何とか良くなって欲しいところです。
2020年は新型コロナウイルスで、貧困層の人たちがやっていけなく自殺者が増えているニュースがあります。今こそタイ国の富裕層のひとたちは行動すべきなのではないでしょうか。今後の活動に期待です。
2020年4月タイコロナウイルス状況